Vol.2 “やると決めたら即実行。溢れるパワーで突き進む”
茨城県 三浦綾佳さん

全てのキャリアを農業で生かす

フルーツトマトに特化した生産から販売までを行う株式会社ドロップ。

会社の代表取締役でありドロップファームの代表を務めている、三浦綾佳さん。

イベント会社から広告代理店を経験。 そして縁もゆかりもないここ水戸で新規就農者となった異色の経歴の持ち主だ。

「イベント会社で働いている時に自分の接し方でお客さんの満足度が変わることを実感したんです。物が売れるためにはどんなことをしたらいいのか、企画から販売まで携わっていました」

その後結婚。夫とともに広告代理店を立ち上げた。

「子育てしながらバリバリ働ける環境を探していて。でもどこかでどっちか諦めないといけないのかなって思っていました」

転機が訪れたのは農業の広告の仕事をした時だった。

「“スマート農業”を知ってこれまでのイメージがガラッと変わったんです。これだったら子育てしながら働けるかも!って。日が暮れると強制的に残業も出来なくなるし。今思えば安易な考えなんですけどね(笑)」

農業ICTいわゆる〝スマート農業″とは栽培環境などを計測し分析、それにより作業工程を効率化させたり収穫・出荷期を予測したりするなどコンピュータを活用することだ。次世代の農業として注目されている。

嬉しい変化もあった。

「元々トマトが苦手だったんですけど本物の美味しさを味わった時に克服して。こうやって好き嫌いは無くなるんだって実感したんです。そんな美味しい旬の食材で食卓が彩られるのも農家ならではの贅沢さかなって思います」 

そういった経験を生かそうと、新たなことにもチャレンジした。

「この前、東京にある保育園でお米の授業をしたんです。稲や古代米を実際に持って行って説明しながら。これって自分がお米の大切さを分かってないと教えられないんですよね。自分自身を見つめ直すきっかけにもなったし、改めて食の大事さを伝えたいって思いました」

“農業で起業しようか”

そんな思いを持ち始めた頃、テレビ番組で今の農法を知る。 特集されていたのは、スマート農業を導入したフルーツトマトの栽培だった。

「夫と2人でこれだ!って。後日、その農法の説明会に行って“甘いトマトが1年で出来る”と聞いて即決断(笑)農業に対する先入観が一切無かったからすぐに決められたのかもしれません」

これまでのキャリアも生かせると感じた。

「これまでやってきたマーケティング、ブランディング、そして得意の販売を農業と組み合わせることが出来る。あとは甘いトマトが出来れば大丈夫だ、と」

やると決めたら全力投球。綾佳さんのモットーだ。

「仕事も子育ても100%!時間で区切るからこそ、どちらも思い切り向き合えるんです」

素人だから、出来ること

「うちは“全て見える化”っていうのがテーマです。なにせ私も夫も農業に関してはド素人なので(笑)経験値がないからこそ判断材料が欲しかったんです」

綾佳さんが実践しているのはアイメックという特殊なフィルムを使った栽培。 もともと透析に使われていた技術を農業に転用したものだ。

「この農法だと水の量が通常のトマト栽培の10分の1で済みますし、フィルムは土壌中で微生物などによって炭酸ガスと水に分解され燃やしてもダイオキシンが出ない。環境に配慮された優しいものです」

―――新規就農まではどんな道のりだったのでしょう。 「いや~土地探しから本当に大変でした。決断したのはいいけど、どこからどう始めればいいのかわからない。インターネットで“農業 始める”と検索もしました(笑)」

土地が見つかってからも手探りだった。

「電気をひくところから始まりました。電柱は10本近く建てたんじゃないかな。水道も通ってなかったので井戸も掘りましたし。本当にゼロからの立ち上げでした」

―――電柱に井戸!(笑)そもそもの環境整備からだったんですね。 「そうなんです。就農する前にデザインなどを決めて営業する百貨店もリストアップして商標登録も済ませていたんですけど、1年目はそうした整備と作ることで精一杯で。他に手が回せず、仲卸に卸しました」

口コミで広がる「美容トマト」

そうしたことを踏まえ2期目は予定より早く正社員を採用。 自らは営業に回り仲卸ゼロを達成したのだ。

「試しにワンケース入れてもらい、私が店頭で試食販売。そこからお客さんが出来て口コミで広がっていったんです」

それもそのはず、ドロップファームのトマトはとにかく甘くてコクがある。 「美容トマト」というネーミングも女性目線ならではで、 ここに綾佳さんのトークが加わるとなれば人気が出るのもうなづける。

テーマは「女性が輝ける農業」

美容トマトのほかにドロップファームが注目されているのはその働く環境にある。

「一般企業と同じ感覚でやってるだけなんですけど逆にそれが注目されるんです。フレックス制度の導入や残業ゼロ、保険の整備のほか、細かいところだとお手洗いの環境を整えるなど。当たり前だと思っていることが農業界では全然なくてびっくりしました」

従業員が働きやすい環境をつくる上で綾佳さんがこだわっていることがある。

「企業としてのテーマは“女性が輝ける農業”。女性が子育てを気兼ねなく出来るようにしたいんです。なので誰かが休んでも誰かでカバーできるようにしています」

子供の急な発熱や学校の行事など、どうしても休まなければならないことは必ず出てくる。 そんな時のための体制作りが重要だ。

「トマトのそばにいないといけない生産体制は社員で組み、翌日にまわしても比較的大丈夫な仕事はパートさんにやってもらっています。3時間勤務の人から週1勤務の人まで様々。その人に合わせて勤務体制を変えています」

そうした柔軟な考えが自然と人を引き寄せる。

「最近、農業学校出身の子が来てくれたんです。“結婚してもここだったら働けるんじゃないか”って言ってくれて。嬉しかったですね」

綾佳さんの想いは着実に周囲に伝わっているようだ。

やると決めたら即実行、それが私らしい生き方

「可愛い!ファームにとっても映えますね。嬉しい!」

モンクワを身にまとって一層華やかな笑顔を見せてくれた綾佳さんに “私らしさ”について聞いてみた。

「私らしさは・・思ったことに一直線ってところかな。やりたいと思ったらすぐ行動する素直さです」

次はどんなことにパワーを注いでいくのだろうか。

「目指しているのはお客様満足が一流のメーカーになること。トマトの質の高さはもちろん電話対応からお金のやり取り、接客まで含めて“さすがドロップファーム”と思ってもらえるようになりたいんです」

「“大切な人に伝えたくなる商品”がうちのコンセプト。一回買ってくれたお客さんが親族に送ってくれて、そこでまた気に入ってもらえるいい循環が出来ています。“継続と変化”を忘れずに成長し続けたい」

働き方も、農家としての在り方も時代と共に変わっていく。 “これまでの当たり前”に風穴を開けていく。 綾佳さんがそれを牽引していくひとりとなるのは間違いなさそうだ。

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